
翌朝。気がついたらひとつ年を取っていた。日付が変わる前に、海をわたる船の灯りを眺めながら寝てしまったのだ。
朝食前には、檜風呂が楽しめる大浴場『彩海』で、露天風呂からの朝焼けを堪能。全裸で少しずつ明るくなっていく海と空を眺めていると、年齢をひとつ重ねるなど瑣末なことだと思えるから、自然の力は偉大だ。俺たち人間は、とりわけ東京都民は、どうしてこうも年齢や美醜なんてくだらないものに拘泥して生きているのだろう。

朝食はゆったり部屋食に。バイキングなら、朝から自分で作る海鮮丼(勝手丼)などが人気みたいだ。

まだ売店が開いていない早朝。ホテル中を駆けずり回ってようやく酒のある自販機を発見し、手に入れた冷たいビール。日本酒は昨夜の残り。
芯から火照った体は温泉の効果か、それとも階段を1段飛ばしで駆け上がったからか。なんにせよ冷たいビールがよく沁みる。ちなみによく見たら館内パンフレットに、酒のある自販機の場所は書いてあった。あんなに血眼で走り回ったのに!

食後はのんびり庭園を散歩。このあたりは犬連れのお客さんも入れるみたい。

所々に昔の名残を残したエリアも。どことなく厨二心を刺激される風景である。

この穴の中がどうなっているのかは、ぜひ実際に足を運んで覗き込んでみてほしい。

さあチェックアウトの時間だ。楽しかった旅も間も無く終わる。
時代を超越した歴史あるホテルで誕生日を迎えられたことでなんかもう、俺の年齢もうやむやに、年を取らなかったことにしてしまっていいのではないか。ダメか。
しかしホテルニューアカオにはどことなく、浦島太郎に出てくる竜宮城のイメージと重なる、非日常・超自然的な部分がある気もする。東京に帰ったら、俺以外はみんな100年くらいの時間が経っているかもしれない。正直、そこまで若くしてくれなくてもいい。

さらばホテルニューアカオ。夢のニューアカオ。来年の誕生日もまた来られるといいな。そしたら来年もまた年を取らずに済むし、今回購入しそびれた黒い方のTシャツを、買いに来られるし。
大変お世話になりました!
施設情報
※データは全て取材時のものです











