30代も半ばに突入してすっかり朝型になった。朝5時に起きて、夜はダラダラ酒を飲んでも日付が変わる前に就寝だ。健康的すぎる。
引き換え、20代は酷かった。夜通しクラブで遊んで睡眠時間は仕事中サボって確保、みたいなたわけ者だった。今も決して立派な人間ではないが随分大人しくなったなとは思う。
もちろん俺のような知的なハンサムがそんな乱れた生活をしていたのだから、色恋沙汰の方もなんというか非常に乱れており、まあ今となってはいい思い出だ。一夜限りの相手もいたし、それはそれは深く愛した人もいたように記憶している。

すっかり丸くなったね(湾曲的に「老けたね」)と評判の俺の朝の日課は散歩である。ところがここ最近の東京の夏は暑すぎる。日の出ている時間に散歩なんかしていたらあっという間にビーフジャーキーになってしまう。
だけど夏はいつか終わってしまうもので、涼しい朝なんかも増えてきた。そうなるとやっぱり寂しいんだよな。
秋の香りをはらんだ風がセンチを運んでくるそんな朝、ちょっと長めのお散歩をしていたら東大で有名な本郷三丁目駅周辺に迷い込んでいた。
たくさん歩いて小腹も空いたし、確かこの辺に、サザンを流しながらうまいうどんを出す気の利いた立ち食いがあったような…と、思ったらありました。『TOKYO LIGHT BLUE HONGO-3』
以前は『こくわがた』という名前だったように記憶している。

オーダーは食券で。めっちゃあるな。『気まぐれL.B.』という日替わりメニューが人気なようだが、気まぐれに生きるのは若い頃散々やって今はどちらかといえば堅実に生きたいと願っている俺は、海老天・アスパラ天・すだちの汁なし(醤油かけ)の冷たいうどんをオーダー。
朝からこんだけ天ぷら食って堅実もへったくれもない気がするが。しかも大盛。いやはや、朝型になってから朝飯がうまくて仕方がない。

店内は立ち食いのみ。9時半ごろだったが、お客さんはかなり循環していた。

踊り子号、懐かしいね。スーパービュー踊り子は無くなってしまったんだっけ。20代の頃、あれに乗ってそれこそほとんどゆきずりの人と旅に出たことがあるよ。やることが若すぎる。マジで川端康成の世界(?)だったな。
以前はサザンが流れていたように記憶しているが、この日は80年代のヒットソングやシティポップが流れていた。ああ、この中村雅俊の『恋人も濡れる街角』は好きな曲だ。サザンは流れていなかったが、これも桑田さんの作った曲だね。

雅俊が「触るだけで感じちゃう」とかすごいことを朝から言ってる間に、俺の前にはうどんが到着した。お別れのGood nightも言えないそうだ。はよ寝ろ。早寝早起きはいいぞ。
オーダー時に店員さんが「生姜と天かす入れますか?」と聞いてくれるよ。もちろん入れる。
はあ、それにしてもうっとりするほど綺麗なうどんだな。うどんって、こんなに白かったけ?と思うほど輝いていた。朝からこんな素敵なもの食べていいのかしらん。いや、朝だからこそいいものを食べたい。
関係ないけど最近よく見かける、丼が配膳されることを「着丼」っていうの、すごい抵抗あるんだよな。すごい嫌。おじさんになるってこういう「理由はないけどなんか嫌」が増えていくことなのかな。

お醤油をかけていただきます。「の」の字を描くように、ちょっとずつな。

曲がりなりにも文筆業を生業にしている身で、うどんを表現する語彙が乏しくて大変申し訳ないが言わせてくれ「ツルツル、シコシコ」と。
うどん界隈(そんな界隈があるのかは知らんが)では「エッジが効いてる」とか言うらしい。歯応えがあるのに、喉越しがいい。これなら朝から大盛りにして正解。

海老天2本。揚げたて、サックサク!!なんだ、この軽い食感。
尻尾まで、うっめーーーーーー!!!!

アスパラ天も大好きだ。うどんとかそばのお店で食べられることはあまりない気がする。
ホクホクになってこちらもうまい。油がいいんだろうか。これならたくさん食べてももたれなさそう。二日酔いの朝でもいけると思う。











