俺のような憂いを含んだタイプのハンサムが住むにはどんな町が似合うのだろう、とよく考える。
人情味溢れる東京の下町に住んで10数年、居心地はいい。だが俺の心の中には「海のそばで暮らしたい」「なぜなら潮風とハーバーライトがとても似合うから」という思いが常に燻っている。そしてついに見つけてしまった。

逗子マリーナである。
まるでカルフォルニアだが、ここは神奈川県。小坪漁港のすぐそばに位置している。桟橋には高級そうなヨットが舫われ、アッパーな雰囲気漂うホテルやマンションで構成されたハイクラスなエリア。

ひと目見た瞬間、ここだ、と思った。
このアッパーかつバブリーな匂いを残す街並みこそ、俺の雰囲気に相応しい。まるで大好きな杉山清貴の歌の世界じゃないか。流星に導かれて夜のマリーナで出会った人にルームナンバーを砂に書いて誘いをかけるのだ。そしたら相手はキールのグラスを頬に当てて「ホンキ?」と笑うのだ。マーメイド。(元ネタがわからない人はパパかママに聞いてね)
どういうわけか今の俺の収入では少々、というか正直かなり難しそうなのだが、いつか立派な物書きになってあのレトロで高級感あるマンションの一室を買うぞ!と心に誓いながら今日もシコシコ労働に勤しんでいる。
みんながうちの記事をたくさん読んでくれれば俺の『2人の夏物語』計画が一歩現実に近づくので、これからもよろしくね。

さて。熱く夢を語ったら腹が減ったので、マリーナ入り口にある美味いと評判の『ゆうき食堂』で昼飯を食べることに。逗子在住の友人が絶賛していて、一度来たいと思っていたのだ。
素朴な外観。小坪漁港にはこういう、地域に根ざした安くてうまい店がたくさんあるので、今後も紹介していこうと思う。

キールのグラスを頬に当てる世界観とは少々ズレるが、せっかく漁港まで来たのだから美味い魚を食べずに帰るわけにはいくまい。

メニューは店内にもたくさん。
魚がメインだが、ラーメンやチャーハンなどの中華メニューもある。観光客だけではなく、地元の皆さんを相手に営業されているのがわかる。その時点でいいお店だ。でもやっぱり、海のない街からやってきた旅人らしく、ここは新鮮な魚が食べたいところ。
単品をつまんで酒を飲んでもいいのだが、この日は逗子駅から電動自転車で来ていたので我慢。電動なら全然余裕で来られるが、飲みたい時はバスを使うといいだろう。

お店のレイアウトは素朴で、いかにも漁港の食堂。

地アジ刺身定食。やっぱこれでしょ。
地アジはヅケやフライ、なめろうも推しているようだが、初来訪ではシンプルに刺身で味わいたい。
ご飯、お吸い物、漬物に、納豆と半熟の卵まで付く。
デフォルトでわんぱくな量のご飯は、言えば少なめにもできる。











