
無性に酒が飲みたくなる夜がある。
お前それ毎晩やろが、と言われれば返す言葉もないが、そういう「日々の晩酌」レベルではなく、もっとこう、心の奥底から飲酒欲が湧きあがるような、激しい渇きのようなものを感じる夜があるのだ。
しかし時折やってくるそんな激しい飲酒欲をなんとなくコンビニで買った缶チューハイなどで済ませようとすると間違いなく悪酔いし、ダウナーに酔った勢いで昔の恋人に「なぜ俺を捨てたのだ」などとLINEを送ってしまい、翌日は地獄の業火に焼かれるような最悪の二日酔いで目を覚ます、みたいな朝を迎えることになるのが常である。

俺にとっての「酒が飲みたい」の正体が「寂しい」そして「誰かが作った旨いもんが食いたい」であるということに気がついたのはつい最近だ。
前置きが長くなったが、今回は俺の行きつけの魚がうまーい店をご紹介する。
ウェブサイトを運営して、飲食店の取材をするときは必ずここを1軒目にしようと編集部で決めていた。

東京・西巣鴨にある『香鱗水産』である。
https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js?client=ca-pub-5346306132393480 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});西巣鴨ってどこやねんと思われる人もいるかもしれないが、巣鴨の西であるとしか言いようがない。山手線巣鴨駅から都営三田線でひと駅「西巣鴨」という駅がある。都電荒川線の「庚申塚」からも近い。

店内はブルーで統一。
店主の林さんが笑顔で出迎えてくれる。
積み上げられた発泡スチロールなど、漁港の漁師町を彷彿とさせる雰囲気。
インテリアとして狙ってやってるというよりは、たぶん自然とそうなったんだろうなというナチュラルな感じがいい。
新鮮な魚のいい匂いが、いつもしている。

冊子のメニュー表はない。
その日揚がったばかりの伊豆の魚を直接仕入れているため、何があるかわからないからだ。
ディナーで酒を飲む人には、まずおまかせの刺身盛り合わせ(2000円前後)が付くので、それで乾杯。
飲まない人には刺身や焼き魚の定食もあるのでご安心を。子連れで来ている人もいるよ。

刺身以外の追加オーダーはこちらのホワイトボードから。
こちらも日によるが、季節に応じて聞いたことのない珍しい魚も並ぶ。

発報スチロールのトロ函に並んだ魚で気になったものがあれば、安く焼いてくれる。
俺が最近魚を捌く練習を始めたと話すと「持って帰って練習すれば?」と言ってくれるのだが…うーん、なんだか難易度の高そうな魚ばかりだ。

酒飲み用の日替わり刺身盛り合わせは、常時3〜4種が並ぶ。
最低限の薬味だけで、余計な飾り気のない盛り付け。知り合いの漁師さんに「たくさん釣れたから食ってけや〜」みたいなノリで飯作ってもらった、って感じ。
もちろん、その鮮度の高さは言うまでもない。

そしてこの店の名物、お代わり自由の「アラ汁」
何が入っているかはその日の運次第。つまり味も毎回変わる。時々高級魚が混ざり込んでいることも…?
どろっと濃厚な味わいで、これだけで酒のアテになるし、ご飯のお供や、〆にもいい。
ちなみにランチは定食(1000円)のみだが、フリーアラ汁はサービスに含まれている。昼夜問わず白米もお代わり無料。酢飯があることも。

刺身とアラ汁でじゅうぶん酒が飲める量だ。これだけで飲みまくって、満足して帰る客も多い。俺だ。
飲まない人には焼き魚や刺身の夜定食(1200円〜)がある。こちらも夕飯に人気。体育会系の若者とかがモリモリ食べて帰る。











